なんかとんでもないニュースです。
戦闘妖精・雪風
がハリウッドで実写映画化だって。
[シネマトゥデイ映画ニュース] 神林長平のSF小説「戦闘妖精・雪風」が、ハリウッド実写映画化されるとDeadline.comが報じた。主演を務めるのはトム・クルーズだという。
おい、トム・クルーズだってよ。10人に聞いたら10人が「ヒー!ハー!って叫ぶ零」を想像しましたよ。
トニー・スコットが自殺して、「トップガン2」は宙に浮いているんだろうけれど、そっちのリソース流用でトムと戦闘機で何か、という企画のように思えてなりません。そもそもアメリカ人の読んだ雪風ってあのいろいろとある翻訳版なんでしょ。あの怪しげな翻訳がどう影響してくるのか。
零と雪風は対人不良で無口な主人公とCUIしかインターフェイスを持たない無口な戦闘AIのはずなんですが、米人どもはしゃべるコンピュータ大好きだから、きっと雪風は音声合成でべらべらしゃべるよ。K.I.T.T.もびっくりだよ。
そんでトム・零はヒー!ハー!て絶叫しながらコントロールタワーを掠めてビクトリーロールを打つよ。ブッカー少佐はブーってコーヒー吹いたりする。
ジャムはきっとクリンゴンかプレデターみたいな恰好をしてて、グルルとかいいながら、ワルワルっぽい戦闘機でたくさん飛んでくるんだ。もちろん言葉は通じない。理解できない存在だからね。
最後はきっとフェアリィ基地上空を圧する巨大戦闘母艦が現れるけれど、最新鋭機FRX-00に乗った零と雪風がやっつける。でもジャムには最後のひみつへいきがあって、大ピンチ。で、壮大な音楽と共に雪風が特攻するんだ。最後に雪風は「れい、アナタトトベテタノシカッタ。Good Luck Lt.Fukai.」と言い残して零を射出してから敵のコアっぽいところに突入する。涙々だよ。
或いは味方を見捨ててでも生還すること、という至上命令に苦悩する零から始まるかも知れない。悩みに悩んだ挙句、ジャック(黒人のベテランパイロット)の言葉で立ち直る。自分で出した結論。それは敵を全て撃墜して仲間と共に帰還すること。雪風もノリノリでミサイル乱れ撃ち。ヒーハー!
もしかすると雪風もR2-D2みたいなボディがもらえるかもしれない。ぴぽぴぽピーとかいって、スーパーシルフの後部に取り付けられて、被弾したら消火もしてくれる。頼れる相棒。もちろん零がジャムに捕まった時には雪風がハッキングして牢屋を開けてくれるのはお約束。
おもしろ黒人枠はブッカー少佐かなあと思ったけれど、ここはやっぱりムンク大尉とチュー少尉のバンシーコンビにお願いしたい。二人の掛け合いはきっともりあがるよ。もしかするとムンク大尉の「叫び」ポーズも付くのかな。ウィル・スミス推奨、CVは山寺宏一です。
結局、なにがどうなってもおかしくない。ただ言えることはそれは「戦闘妖精・雪風」というリリカルなSF小説の映画化にはならないということです。
まあ無理だろ、というかワーナーもそう言うつもりで買ってないだろ。
ニュースソースのDeadLineを見に行ったら変なことが書いてありました。
The author has been called Japan’s answer to Isaac Asimov,
てなにそれ。なんでアシモフ?ディックならわからんでもないけど、なんでアシモフ?やっぱりあの翻訳なんかやらかしてるのじゃないのかしらん。
トップガンの流れでトム・クルーズに期待できるのは、もしかすると実機がバンバン飛ぶ「実写化」なのかもしれない、ということです。トップガンってそういう映画だったわけだし、雪風がもろにF-35のかたちをしていたりしても、FAFがUSAFになっていたりしても、もし本物の空撮で戦闘機が飛びまくってくれればそれはきっと見ごたえのある映画になると思います。
昨今の自称「実写化」がほとんどCGばかり、CGアニメか絵か判らないところを実写キャラが合成されて動き回る程度のものが「実写」と呼ばれるのにはもう飽き飽きです。本当にジェット戦闘機がブンブン飛ぶところをきちんと撮ってくれたら、そらもうくわくしながら見に行きますよ。どうでしょうか。
そう言えば、雪風には「戦闘妖精・雪風」を読ませたことがないです。長男に「雪風」という名前を付けた直接の理由はやはり2水戦の陽炎級8番艦「雪風」の戦歴を小学校3年の時に戦記で読んで以来、子供にはこの名前を付けたいなと思ってきたからですが、高校時代に頭にガツンと来て、コンピュータを仕事にする理由にもなった「戦闘妖精・雪風」の影響も抜き難くあります。
自分の名前の由来になったものが、とんでもない駄作映画になって世界公開!なんてことになっちゃったらかわいそうだなあ。
原作通りでなくてもいいので、「トップガン2 -バトルフェアリィYUKIKAZE-」でも結構ですので、ぜひラジー賞なんかは取らない程度にお願いします。
お願いしますよ。
本当にお願いします。
posted by delta16v at 08:21
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