このあたりは閑静な住宅街なので、犬の散歩をする人もたくさんいるようです。
犬の足跡というと思いだすのが、「ノンちゃん雲に乗る
おかあさんがてんぷらを揚げている間に、それをつまみ食いしに家に飛び込んだにいちゃん。おかあさんの大切な着物の上に泥足で上がり、それを発見したお母さんはさめざめと悲しむのですが、「ぼくじゃないもん!」と言い張っても、その小さな足跡の横には、忠犬エスの梅の花のような足跡が点々と...というあたり。
わたしもワルガキだったので、よく親にどなられたものですが、親もノンちゃんちのおかあさんのように上品ではなかったものですから、こういうおかあさんに憧れました。なんて身勝手なガキ(笑)。
夕方、おさつのてんぷらをあげている家のようすや、それをつまみ食いしようと虎視眈眈とする子供。いい昭和の風景です。戦前の話だけど、なんとなく雰囲気がわかるんだ。確か小学校に上がる前の町んなかは、ああいう感じでした。
犬の足跡を見るたびに、この話を思い出してしまいます。
うち帰ったら、もっぺん読んでみよう。
石井 桃子 中川 宗弥
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