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2014年03月18日

志乃ちゃんは自分の名前が言えない

2014-03-16 12.15.07.jpg 一部で密かにブームが広がりつつある(俺調べ)「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」買いました。

 吃音症の女の子の話。著者も吃音があるそうで体験に基づいた作品なんだとか。『惡の華』描いた人ですね。

 吃音には様々な様態があるのだそうで、主人公の女の子は「難発性」。母音から始まる言葉が特に出にくいんだって。だから「おおしましの」という自分の名前が言えない。ものすごく呻吟しても言えない。だから自己紹介からいつもつまづいてしまう。

 うーん、吃音ってこういう感じなんだ?
 
 こういった障碍をテーマにした作品はとかく啓蒙的であったり、啓発的であって、親切なドクターが現れて読者に向かっていろんな解説してくれたりするんだけど、志乃ちゃんにはそんなていねいなケアはない。いいところちょっと勘違い気味の先生が
 「落ち着いてしゃべれば大丈夫」
と言ってくれる程度。お母さんだってそれほど真面目には向き合ってくれてない。現実はそんなものなのかもしれないな。

 私も子供のころに吃音の友達が居たけれど、親友と言う感じにはなんとなくならなかった。別に敬遠したり差別してたわけじゃないつもりだけれど、彼は今頃どこでどんなふうに生きているのかなあ、とふと思ってしまいました。

 吃音についてあまり考えたことがない人に、オススメです!


posted by delta16v at 07:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本・雑誌
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