某所で、フィフティキャリバーの話をしましたが、ブローニングM2重機関銃を最初に「すげぇ」と思ったのは、小学生の頃読んだ、秋本治の「平和への弾痕」だったように思います。かなり取材もして描いたらしく、M2のディテールがそれはそれは詳しく描きこまれ、子供心につよい影響を残したのでした。
ベトナムに派遣された、ごく普通のアメリカ人青年が戦いの中でいったい何を感じたか。ベトナムのゲリラ側からの描写と共に描かれますが、はたして両者は熾烈な戦いの中で一体何を思い、どういう決着を迎えるのか。
ベトナム解放詩人の詩がフィーチャーされていたり、かなり反戦を全面に出した作りですが、まあ当時の創作者なら普通そうだったのかもな、とあまり気にしないことにしておきます。逆にこれだけ趣味趣味に兵器を描写する「反戦作品」という、半ば矛盾したような創作活動には考えさせられたりしました。宮さんの兵器趣味なども思い起こすと味わいもひとしおですね。
これがわが心の重機関銃・ブローニングM2重機関銃の雄姿です。
「どうだ!小銃弾よりひとケタ大きな弾丸の味は…」ですよ。
ちなむと、零戦の20mm機関砲に立ち向かい、圧倒的にこれを打ち破った米陸海軍機搭載機銃「12.7mm」。あれがブローニングのM2ですね。米軍機ときたら、このM2を主翼に6丁とか8丁とか並べて撃ちまくってくるんです。弾頭威力も十分だし、弾道もよく低伸するいい航空機関砲だったようです。その様は松本零士の「低伸弾道12.7」に詳しく描かれてますね。
「ジューニーテンナナミリ」。飛行機マニアの心の奥底に叩き込まれた「やっぱり米軍機にゃあ敵わねぇ」という想いの根源は、まさにこのブローニングM2キャリバー50にあったと言っても過言ではありません。
私の中では同じく松本零士の「独立重機関銃隊」に登場する帝国陸軍の九二式重機とならんで、我がこころの重機関銃といってよいです。
それにしてもこのハードな描写には目を見張ります。なんだよ、このトリガーハッピーな射手。本当にこれ、反戦まんがなの?(笑)
この頃の秋本治がビフォーとすると…
とここまでくると、これがアフターという感じなのでしょうか。
もちろん作家は時代で変わっていくものなので、現在の作家は現在のものとして評価すればいいのでしょうけれども、私としては初期のこういう路線でもたまに描いてもらいたいなぁ、と思うことしばしばです。
少女コミックも同様です。
さすがに重機関銃はでてこないけれど、ホレタハレタの表現はね。
文章だけの表現より直ですからね。
私も愛蔵版の隠し場所には気をつけないと。
そうそう、カーグラに宮崎氏の昔のマンガがNAVIから転載されてますよ。
もちろん2CVがらみです。
買う買う。買いますよ。
なんだかんだ言って、宮さん好きなのかな俺。
127mmだそうなので、5インチ砲。
ファイブキャリバーならまだわかるが。
確かに「フィフティーンキャリバー」って言ってますね、あれ。
おそらく監督の勘違いでしょうw