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2007年02月16日

大野晋編:角川必携国語辞典

角川必携国語辞典 いま一番面白い辞書、角川必携国語辞典です。

 最近、度忘れがたびたび出るようになって、ちょっと焦ることがあります。こりゃ、いよいよ脳トレしなくちゃならんのか、と思っても、DS-Lなんてどこにも売ってないし(笑)。

 とりあえず辞書をすぐに引くようにしています。以前は赤瀬川でブレイクした新明解をネタ代わりに使っていましたが、今回は気分転換の意味も込めて、角川の必携国語辞典を買ってみました。なんだか半分百科事典みたいな国語辞典です。

 今回はね、井上ひさし氏のお勧めなんですよ。井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室の中で激賞されていたので、買ってみたのです。

 割と最近の言葉も載っていますし、そういう便利さもあるのですが、たとえば定番の「右」をひいてみます。

 新明解ですと、一般的な「南を向いて西」の説明とともに、「この辞書を開いたときに偶数ページ側」とかそういう鋭いことが書いてあって、その辺が赤瀬川趣味ですね。

 ではこの「必携国語辞典」はどうかというと、「南を向いて西」という説明の後に、
古い日本語では、miの音とniの音とは交代することがあった。昔、ミホドリ・ニホドリ、ミラ・ニラ(韮)などと言った。だから、ミギはニギだったと考えると、ニギは「逃げ」と語源が同じで「没する」こと。つまり、南を向いて太陽が没する方向。左が、「ひ(日)だ(出)り(方向)」であるのと対する。
というようなものすごいことがさらっと書いてあるんですよ。すごい、すごいよ。知りませんでした大野先生。この辺が井上ひさし好みなのでしょうか!

 普通に、ぱらぱらめくっているだけで、目からうろこがぼろぼろ落ちる辞書。

 いい辞書、買っちゃったなぁ。
 昼飯食いながら、ひきまくっちゃってます。

 
posted by delta16v at 07:57 | Comment(7) | TrackBack(0) | 本・雑誌
この記事へのコメント
大野先生ならさも有りなん。いい辞書買いましたね。
おめでとう御座います。
Posted by BLACKBIRD at 2007年02月17日 07:37
おお、すごい。
Posted by 銀の蛇蜘蛛 at 2007年02月19日 00:44
コメントありがとうございます。

必携、という割には普通サイズで、携帯するのは困難です(笑)。

家と職場用に各一冊ずつ必要なのかなぁ。
Posted by delta16v at 2007年02月20日 07:46
お邪魔します。
'07.2月ですか。私もこの頃手に入れました。
じきに大野さんがお亡くなりになって
「ああ、偉い人やったんやなあ」
「この辞書買わんかったら、この記事読んでへんやろなあ」
と、しんみり思ったのを思い返しています。

Posted by まほろば丸 at 2010年04月15日 11:27
>まほろば丸様
コメントありがとうございます。

井上ひさし氏の訃報に当たり、自分のブログを検索してみたら、この記事がヒットして懐かしく読み返したりもしました(笑)。

角川必携国語辞典は今でも会社のデスクに載っていて、何かあるとひいています。

井上ひさし氏というと、ブンとフンとかモッキンポット氏とか吉里吉里人とか青葉繁れるとかドン松五郎とか小説もたくさん読みましたけれど、実は「自家製文章読本」とか「私家版日本語文法読本」といった国語評論の方が好きで、この記事にあげた「井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室」なんかもその流れでとても楽しく読んだものでした。

大野先生や井上氏には日本語についてたくさんのことを教えられました。ご冥福をお祈りしています。

Posted by delta16v at 2010年04月15日 12:59
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