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2009年08月05日

さらばFE。航空機関士の魅力

先週書こうと思っていたニュースですが、ボーイング747のクラシックジャンボが引退だそうです。気がつけばダッシュ400がうようよになっていたんですね。
 クラシックジャンボの愛称で親しまれた日本航空のボーイング747−300型機が31日、ラストフライトを迎え、新千歳空港と成田国際空港でセレモニーがあった。機長と副操縦士に加え、航空機関士(フライトエンジニア)が乗務する「3マン機」。引退に伴い、航空機関士は地上業務に就く。日本の空から3人乗務の旅客機が消す。
 機体そのものへの思い入れよりも、三人乗りのジャンボが消える、ということの方に感慨を覚えました。

 三人乗りとは、機長、副操縦士、航空機関士の三名ですが、最近の機体では電子化が進み、航空機関士が乗っておられないと。うーん、航空機関士って、好きなんですよ。

 例えばですね、宇宙を飛ぶ戦艦には、大抵、機関長がブリッジに詰めています。ヤマトの徳川機関長も、エンタープライズのスコッティも、ノーチラス号の名無し機関長もです。もちろん機関室にいることもあるんですが、なぜかブリッジによくいて、なんだかレバーをひねったり、機関室へどなったり、タキオン粒子の出力を上昇させたりとかしているわけです。あれは本当にカッコよかった。

 船の「機関長」はたいてい機関室から出てこなくて、しかも機関科ってのは帝国海軍などでは特に兵科よりも下に見られていましたから、本当に本物の縁の下の力持ち。艦底の機関室にいるので、死ぬのは最初だし、大抵は逃げられない。本当にかわいそうな職種だと思ったものです。

 そういう機関科に光を当てたのが、「ブリッジに常駐する機関長」だったと思うのですが、いかがでしょうか。

 翻って思うに、昔はFE(フライトエンジニア)というのはパイロットと同格で、飛行機好きの子供たちの間では、「そうか、パイロットになれなくても機関士で飛ぶという手があるぞ、しめしめ」と思わせるに足る、なんとも素敵な職業だったのです。

 そういう航空機関士のカッコよさの記号化が、徳川機関長なり、スコッティという表現で現れたのではないか、と思ったりします。

 747で飛ばれたすべての航空機関士の方々。ご苦労様でした。

 あなた方はあこがれのスターエンジニアでした。
posted by delta16v at 08:01 | Comment(9) | TrackBack(0) | 飛行機・ミリタリー
この記事へのコメント
うん、凄く良く判ります!

やっぱりそうですよね ^^
  
Posted by 銀色。 at 2009年08月05日 12:30
突然のコメント失礼致します。
失礼ながら、相互リンクしていただきたくて、コメントさせていただきました。
http://sirube-note.com/flight-engineer/

もしよろしければ、こちらのページから相互リンク登録していただけましたら幸いです。
http://sirube-note.com/flight-engineer/link/register/
今後ともよろしくお願い致します。
HdcqVLvi
Posted by sirube at 2009年08月05日 16:48
30年以上も前ですが、FE採用試験の最終選考で落ちましてん(`・ω・´)
某社は惜しい人材と採用し損ねたもんだず〜。

その後数年経って航空保安犬学校へ、同期の航空級無線通信士の試験に随伴(あたしゃ免許持ってましたんで)国家試験会場に行ったらFE同期受験してた某さんが試験受けにきてました。

話がはずんで半月後727のシュミレーター体験させてもらいに行って・・・壊した。

ストールさせて右ペダル一杯に踏んだらジャイロが白目むいちゃってね〜(`・ω・´)
ったく Beam me up,Scotty.ですた〜
Posted by SSNあじ at 2009年08月05日 17:25
B4-100とかSPとかなら、クラッシックジャンボと言う感じでしょうけど、-300SUDでクラッシックと思えない、頭がクラッシックな私です。
3マンクルー機どころか、BOEING747自体が、効率コスト重視の波で、一気に消えようとしています。
さみしくなりますねぇ。
Posted by キハ55 at 2009年08月05日 20:49
あじさん

えー、最終選考の話は知らんかったです。
岩国の航空学校の間違いじゃあ(それはないな)


クラッシクジャンボには皆さん思い入れが深いようで驚いています。
うちの会社のラテン車乗り常務(二人いるけど仏車の方)は某ツアーで島まで行きました。
デルちゃん、小松で常務に会ったら宜しくね。
緑色の液体のにほいがするかもしんないからすぐわかるよ。
Posted by ≪スフィア at 2009年08月05日 23:35
水着審査でおちたんで〜す (^O^)  なんのこっちゃ。
Posted by SSNあじ at 2009年08月06日 06:56
皆様、コメントありがとうございます。

>銀様
やっぱり飛行機好きの子供は、FEには目をつけてましたよねw

>sirube様
すみません、個別のリンクは身内だけなものですから、ご了承ください。

>SSNあじ様
以前に犬学校の話は伺ってましたけれど、FEも狙ったのですね。FEの試験って、どんなんでしょう。なめたボルトの処理とかそういうテストでしたんですか?
FE限定なら操縦適性とか?操縦はないか。うーん。どんな試験だったんでしょ。

まさか、腕立てとか腹筋とか?

>キハ55様
ダッシュ300がクラシックと言われると確かに違和感がありますね。私はいまだにダッシュ400は新型機、というイメージがあります。

下地島とかいくと会えるのかなぁ。

>スフィア様
小松、今年は時期が変わるみたいですが、恒例なんで何とかしていきたいと。きっと雪風が迷子になって呼び出しがかかるのでw、お知り合いに笑われるかもしれません。

前回の小松ABでの迷子呼び出しは、一部ネットでも話題になったようですw。
Posted by delta16v at 2009年08月06日 08:24
膨大な油圧をコントロールし
パイロットや乗客に安心を与えていた
FE
男なら一度は夢見る職業でしょうね。

JL123便でも必死に油圧をコントロール
していた事と推察します。

クラシックジャンボやエアバスA300B2.4は
海外の貨物機で飛んでいますね。

Posted by あじゅ at 2009年08月08日 06:29
>あじゅ様
123便ですか。
そうですね、迷走中、必死でパイロットをフォローしていたのでしょうね。

貨物便などで飛んでいるのならば、今後も要員は必要でしょうから、下地島とかにいくと会えるのかなー。
それとも国内航空会社では、もう貨物にもFEはいないのかな。
Posted by delta16v at 2009年08月11日 07:50
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