梶尾真治、本当に多作だな。熱狂的ファンがついている作家には珍しいよ。
で、「アイスマン」ですよ「アイスマン」。マーべリック、アイスマン。フォックススリー。ビンゴ。スプラッシュスリー。ちがーう。
「月下美人」は知っていましたが、「月下氷人」てのは知りませんでした。情けない。えーっと、鋼鉄ジーグの敵ってのは、そりゃハニワ幻人だろ。ビッグシューターゴー。
それはともあれ...
月下氷人(げっかひょうじん)-
男女の仲をとりもつ人。媒酌人。△「月下老人」と「氷人」を合わせた語。ともに中国では縁結びの神。-角川必携国語辞典-
なるほど。
で、「氷人」だから「アイスマン」、と。
男女を強制的に両思いにさせる「アイスマン」能力をもった女性が親友との三角関係に陥って、というラブコメSF(笑)。女性三人が主人公というのは、カジシンにはちょっと珍しいかな。
やはりOL三人組のそれぞれの生き方が非常に生き生きしているのが読みどころだと思います。ぐわわわんとショックを受けるほどの感動ってのはないのですが、ほんわかと心地よい読後感でした。
SF的センスオブワンダーを追求するなら違う描きかたもあったはずだし、ちょっぴりそういう引きが顔を出す場面もあるのですが、方向性として、そっちの方は意図的に外しているようですね。
「SF」からどんどん一般的な「小説」に近づいている気がします。三崎亜記とか(これも今読んでいるのである)そういう方面?
おもしろかったけどセンスオブワンダーから離れてきているので70点(笑)。